沖縄を巡る 2025/10【Nikon Zf】

写真旅

旅の目的と経緯

 先日、北海道を旅行している際にふと日本の反対である沖縄はどんな気候なのか気になり、北海道旅行中に沖縄行きを決定した。目的はあい変わらず持ち合わせていなかったが、沖縄の空気に触れられればいいかと即決。前回の訪問から1年半ぶりとなるが前回見つけたバーに行ければいいかなくらいの軽い気持ちで飛び立った。

旅程

  • 1日目
    • 那覇
  • 2日目
    • 那覇
  • 3日目
    • 糸満 那覇
  • 4日目
    • 那覇 瀬長島

使用機材

  • Nikon Zf / 40mm、135mm

宿泊先

  • CABIN&HOTEL CONSTANT NAHA

Ⅰ 1年ぶりの那覇の街

前回、沖縄に来たのは1年前の5月末ごろだった。
その際は1泊2日の弾丸ツアーだった。行き先を絞ってサクサクと目的を果たしていくその時の旅も楽しかったが、今回は1人で目的なくのんびり気のむくままに旅行を楽しむことにしていた。
1年ぶりの沖縄、那覇空港に到着したのは午後6時半頃だったが、空港から出ると独特な湿気混じりの生暖かい空気が肌に触れる。前回の訪問時と同じような沖縄感に歓迎される。

空港から送迎バスに乗り込み、レンタカーを借りて宿泊先まで向かう。
無事に手続きを終え、そのままホテルに向かう。チェックイン後すぐそばにある飲み屋街に繰り出す。
沖縄はこちらよりも物価が安いこともあり、素晴らしいせんべろの居酒屋が多い。
いくつもあるお店から選んだ「天国酒場」、今回の旅で毎晩行くことになるとはこの時は思いもしていなかった。
メニュー表を見ると、AコースとBコースの文字。
飲み物3杯+おつまみ1品または飲み物4杯でそれぞれ1000円とのこと。
マグロのユッケが気になった私はAコースを選択、飲み物はもちろんオリオンビールであるが、2種類あるうちのドラフトという方を選んで飲んでいた。
杯数の管理は王冠で行われており、最初に3つ王冠を受け取りお酒を追加する度に1つずつ店員さんに渡すシステムになっている。
1000円で大満足した私はその日はそのままホテルで就寝することにした。

Ⅱ 満身創痍で迎える朝

2日目、朝から非常に身体が重く天気もあいにくの雨模様。
どこかに出掛ける気力もない私はこの日はホテルに籠り、夜だけ飲みに出ることに決めた。
せっかくの旅行でなにもしないという選択。通常だったらありえない行為だが、今の私は誰かに決められた行動を強いられているわけでもない。自分で1日をどう過ごすか選択できるのだ。
その自由と万能感で自分を支配してなにもせず薬を飲んで日中はベッドに横になる。

一度決めてしまえば後は眠りにつくだけだ。最大限の自由を謳歌しよう。
平日ということもあり、カプセルホテルではあったが静かに休むことが出来た。
夜になり、ようやく身体も元気を取り戻した為、昨日と同じくせんべろを求めて路地裏に向かうのであった。

Ⅲ 戦争の史跡を巡る

沖縄は日本で唯一本土決戦が行われた土地である。
そこかしこに戦争中の歴史が刻まれた史跡が存在している。
前回の訪問ではそういった場所には訪れなかった為、今回は有名な場所を見て回ろうと決めた。
朝早くに車を走らせ、綺麗なビーチから朝日を見てから動こうと思いたち、奥武島まで行ったが、昨日からあまり天気は芳しくなく、日の出の頃は雨に見舞われ、雨が止んだ後もしばらく曇り空しか見ることが出来なかった。
まるで昨日の私の体調を反映したかのような空模様に一抹の不安がよぎる。

気を取り直した私は開園と同時に平和記念公園を訪問した。
広島、長崎は何度か訪れていたが沖縄は初めてのため、緊張を保ったまま沖縄戦の歴史に触れる。
公園内には多数の石碑があり、そこには沖縄戦で戦死してしまった人々の名前が刻まれている。
あまりの数に言葉を失った私は、ただ黙々と歴史的事実に相対することしか出来なかった。

館内の展示を見終わる頃には、曇り空の間から太陽の光が差し込み始め天気も回復に向かっていた。ただ、展示内容は筆舌に尽くし難いものが多く、空模様とは真逆の感情が私を支配していた。

沖縄戦の壮絶さを知った私は、なんとも言えない感情のまま次の目的地へ車を走らせる。
次に向かうのはひめゆりの塔である。
どんよりとした気分の転換の為、途中で海岸から沖縄の海を見てから向かうことにした。
向かった先は前回の沖縄旅行の際にも立ち寄った海岸である。
地平線を見渡しながら、広い海に思いを馳せる。

曇り空の合間から差し込む日差しが沖縄の綺麗な海を照らし出す。
私の他にも外国人観光客の方々が数名いたが、文化や国籍が違ったとしても目の前にある海に他する思いは同じものであったのだろう。

ひめゆりの塔に到着した私は入り口で販売されている花束を購入し、献花台へ。
ここにも資料館が併設されており、ひめゆり学徒隊について知ることが出来た。
自身のルーツとは離れた土地での出来事であるが、このような歴史的事実があったことに改めて衝撃を受ける。
リフレッシュとは程遠い沖縄での1日が続くのである。

次に立ち寄ったのは、旧海軍の司令部が設置されていた史跡である。
ここでは沖縄戦を戦った旧海軍の司令施設が保存されている。市街地の高台にあるこの場所からは那覇の街が一望出来た。施設内部は防空壕のようになっており当時のまま保存がされている。

長い階段を下った先は入り組んだ防空壕のようになっている。

各部屋には所々に献花が備えられていた。
司令室には集団自決の後も当時のまま残っており、壮絶な戦いと覚悟が渦巻いていたことをダイレクトに感じることが出来た。

日も暮れ始め、最後に首里城を訪問して今日の観光は終わりにしようと考える。
場内までは入らずに外観の散策だけをしてホテルへ戻ることとした。

首里城を見ている間にすっかり陽も傾き始める。
夕焼けに照らされた沖縄特有のオレンジ色の瓦が美しく照らし出されていた。
ようやく今日1日の史跡巡りの終わりを感じさせる。
不思議なことにこの時間、この景色を見ていると悲痛な感情は姿をくらまし始め、再び沖縄観光を楽しもうという余裕が生まれ始めるのだ。
ホテル近くの駐車場に車を走らせているともうすでに戦争の話より今日も美味しくビールが飲めることの喜びに胸がはずむ。

Ⅳ 白と青の沖縄

海を見よう。
青く広がる透き通った沖縄の海を満足に見ていなかった私はレンタカーの返却時間まで海を見ることに決めた。
昨日よりもさらに雲は薄くなり青空が広がっている。
チェックアウトを済ませた私は空港のすぐそばにある瀬長島に向かった。
この島は本島の中でも観光地らしい観光地になっており、海沿いには数多の観光客の姿が見える。
ぼーっと海を眺めながら時折着陸する飛行機を遠目に眺める。
シャッターを切る以外にすることは無いが、普段見ることが出来ない青い海を楽しむ。

島内は白を基調とした観光客向けのお店が多数あり、異国情緒を漂わせる。
透き通るような青い海と真っ白な建物のコントラストが私が旅行者であることを実感させるのであった。

今回も特にテーマを決めない自由な旅行であったが、日常生活に精神を支配されていた私の心をリフレッシュさせるには十分すぎる日々だった。

表面上に見えているものと、それらを構成する歴史的背景。
土地にも人間にもそういったものが存在している。普段の生活の中では表面上ばかりに気を取られてしまうことが多いが、このような自由な旅があらゆる物事を構成する過去まで目を向けさせてくれる。

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